2026 9.16 wed., 9.17 thu., 9.18 fri.
CHRISTIAN McBRIDE & URSA MAJOR
artist CHRISTIAN McBRIDE
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
ジャズシーンを牽引するベーシスト、クリスチャン・マクブライドのプロジェクト"Ursa Major"による公演が昨日から始まりました。Ursa Majorとは、調べてみると「おおぐま座」のこと。北斗七星もその中に含まれています。2022年頃から活動を始め、7インチ・シングル「More Is/Smo」を発表、来たる10月末日にはファースト・アルバム『Points of Light』のリリースが控えています。構成員はすべて、将来性の豊かな若手ばかり。1990年代初頭に十代でデビューし、レイ・ブラウン、ハンク・ジョーンズ、ベニー・カーター、フレディ・ハバード、チック・コリアらにフックアップされてきたクリスチャンが、長年の活動を経て、今度は次世代をフィーチャーする側になったのです。
この日、バンドスタンドに登場したのは、アコースティック・ベースとエレクトリック・ベースを兼ねるクリスチャンのほか、オール女性バンド"アルテミス"でも活動するテナー・サックス奏者のニコル・グローヴァー、3種の鍵盤楽器を自在に操るマイク・キング、ルーパーの使い方やチョーキングにも鋭いセンスを示すギタリストのエリー・パールマンというレギュラーの面々と、今回の日本ツアーの全日程に参加することになったドラマーのデニス・フレーゼ。超満員のオーディエンスを迎えての、初日ファースト・セットは、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズでも活動経験のあるピアノ奏者ドナルド・ブラウンが書いた「Theme for Malcolm」の、レゲエ風味も感じさせる粋な解釈から始まりました。私はドナルド・バードのアルバム『Getting Down to Business』が新譜で登場した時に初めてこのメロディに接したのですが、ライヴでカヴァー・ヴァージョンを聴くのは、長いジャズファン生活の中でも初めてです。この曲でレイドバックしたノリを聴かせて、次にエレクトリック・ベースが唸るダンサブルな高速ナンバーが奏でられたのですが、聴いているうちにハービー・ハンコックの「Dolphin Dance」のメロディが浮かび上がってきました。あの滑らかな旋律が、シンコペーションの利いたリズムに乗って提示されていくさまは、思いっきり新鮮でした。アドリブの部分で何度かブレイクを挟んでソリストを際立たせるところといい、この2曲でアレンジの面白さを堪能させられた感じです。
パールマンが書いた幻想的な「Elevation」を経て、後半はアルバム『Points of Light』からのナンバーが次々と披露されました。リリースに先がけて、その楽曲を生演奏で味わえるのは実に幸せなことです。ジョン・コルトレーンの「Giant Steps」に基づく「Familiar Steps」、弓弾きを生かした新アレンジによる「A Morning Story」(1996年発表の『Number Two Express』にも収録されていました)、クロスオーヴァー/フュージョンへの彼らなりのオマージュであろう「Cows」と続く曲順はまさに絶妙、"あっという間に終演時間になってしまった"というのが実感です。
乗りに乗る彼らのブルーノート東京公演は18日まで続き、翌19日には高崎芸術劇場 スタジオシアターでのコンサートも開催されます。
(原田 2026 9.17)
Photo by Tsuneo Koga
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【LIVE INFORMATION】
CHRISTIAN McBRIDE & URSA MAJOR
2026 9.16 wed., 9.17 thu., 9.18 fri. ブルーノート東京

2026 9.19 sat. 高崎芸術劇場 / スタジオシアター

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